発明原理 No.10 | あらかじめ仕込んでおく

お掃除簡単ヘアブラシ
ヘアブラシは、使っているうちに髪の毛が絡んできてしまいます。ブラシの根本にあらかじめ掃除用のプレートを仕込んでおくことで、絡んだ髪の毛を一気に取り除くことができます。

あらかじめ仕込んでおく、という解決方法です。
このアプローチには様々なバリエーションがあります。


Nutree Cosmetics
https://nutreecosmetics.com/products/amazonliss-self-cleaning-hair-brush-for-women?srsltid=AfmBOoofVJkkaVXcaXWwGma0NhYkRUdIxix5gqHYA8iJGg4lyAHkGiGJ
ブルーピッグ株式会社
https://happiport.com/products/m-024-01
株式会社大創産業
https://jp.daisonet.com/products/4979909964002?srsltid=AfmBOorLiWVyaXt_AoaYGDwj3NWb_syIGkApoeGgXhXnhVHN40q5giNy
混ぜる必要のない2液硬化型 接着剤
重合開始剤と触れることで硬化をはじめる接着剤があります。ただ、ある種の接着剤はその反応がとても速く、ワークに接着剤を塗布し終わる前に固まってしまうという問題がありました。

この問題を、デクセリアルズはマイクロカプセルを使う方法で解決しました。
重合開始剤を、マイクロカプセルに入れた状態で接着剤に混ぜ込んでおくのです。この状態では重合開始剤が接着剤と接触することはないため、硬化は始まりません。この状態でワークに塗布します。
塗布が終わってから加熱をするとマイクロカプセルが破壊され、重合開始剤と接着剤が反応を始めます。

重合開始剤をあらかじめ仕込んでおく、という解決方法です。今回の場合は、あらかじめ仕込んだ重合開始剤が必要になるときまで接着剤と反応しないようにする工夫も織り込まれています。
同様の工夫は、ねじの緩み止めにも使われています。緩み防止用のコーティングです。
このコーティングには接着剤を含んだマイクロカプセルが入っています。ねじを締めるまでは接着剤がマイクロカプセルでおおわれています。そのため、接着力を発揮することはありません。
ねじをねじ穴に入れて締め付けると、マイクロカプセルが破壊されて接着力を発揮します。メック加工という名称で実用化されています。


デクセリアルズ
https://techtimes.dexerials.jp/bonding/thermosetting-adhesive-and-its-solution/
スリーボンド
https://www.threebond.co.jp/technical/seminar/precoatbolt/
高周波で剥がせる接着剤
建材の接着と分解を簡単にする工夫です。
アルミ箔の両面にホットメルトがついたテープを使います。接着したい建材の間にこのテープを挟み、建材の上から高周波を照射します。すると、ホットメルトが融けて建材同士を接着することができます。高周波の照射には、アイロンのような装置を使います。
ホットメルトは高周波を受けても発熱することはありませんが、高周波が当たって発熱したアルミ箔から熱をもらって溶けます。加熱のためにアルミ箔をあらかじめ仕込んでおくのです。
下の写真の左側がアルミ箔が仕込まれたホットメルトのテープです。建材が金属の場合は、建材自体が高周波で発熱するのでアルミ箔は不要です(右側のテープ)。


剥離したいときも同じように建材の上から高周波を照射して、ホットメルトを軟化させて分解します。間取りを変更したい時に便利です。

株式会社ブラウニー
https://www.all-over.jp/outline/